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性感染症とは

■STDはいま,10〜20代の若者を中心に,急増しています。

STDとは,Sexually Transmitted Diseasesの略で,訳すると「性感染症」です。
「性感染症」をSTI(Sexually Transmitted Infections)と表現することもあります。
セックスやキスなどの性的な行為によって感染するすべての病気のことをいい,その種類は20種類以上にもなります。
エイズもSTDの一種です。

エイズ以外の主な性感染症は…

  特徴 原因 潜伏期間 症状 治療
性器クラミジア感染症 感染力が強く,現在,若者を中心に感染者が急増中。
女性は不妊や子宮外妊娠の原因になる。
クラミジア・トラコマティス(ウイルスに似た病原体) 1〜3週間 (男性)約半数が無症状,排尿時の痛み。
(女性)約8割が無症状,2割に,おりものの増加等
抗生物質の服用,または注射
淋菌感染症(淋病) 最近は口腔性交(オーラルセックス)による咽頭炎の感染が増加。女性は骨盤内感染症や不妊の原因になる。 淋菌(細菌) 2〜10日間 (男性)排尿時の強い痛み,尿道から膿が出る。
(女性)約3割に,おりものの増加等。
抗生物質の服用
性器ヘルペスウイルス
感染症
一度感染すると,からだの中にウイルスが潜伏して,再発を繰り返す可能性がある。 単純ヘルペスウイルス 2〜10日間 無症状のこともある。感染部分に水疱・潰瘍。
急性の場合,外陰部の強いかゆみ・痛み,発熱。
抗生物質の服用,塗り薬
尖圭コンジローマ 子宮頸がんとの関係が注目されている。 ヒトパピローマウイルス(いぼのウイルス) 3か月前後 肛門や外陰部周辺に白や灰色のイボ状の小潰瘍ができる。痛みはない。 レーザー治療,凍結療法,塗り薬
トリコモナス症 不妊症の原因になることもある。 トリコモナス
(原虫)
1〜2週間 (男性)ほとんど無症状。
(女性)泡状のおりもの,外陰部の赤み,強いかゆみ。
内服薬
膣錠など
膣カンジダ症 普段から膣や口の中にいるが,性的な接触や免疫力の低下により,症状が現れる。 カンジダ菌
(カビの一種)
  白いカッテージチーズ状のおりものが出る。
外陰部の強い痛み・かゆみ
膣錠
塗り薬など
梅毒 病状が進行すると,治りにくかったり,後遺症が残ったりする。早期発見,早期治療が大切。 梅毒トレポネーマ(細菌) 3週間前後 第1期:外陰部に豆大のしこり
第2期:全身に赤い斑点,脱毛
潜伏期:無症状
晩期:心臓,血管,脳など障害
抗生物質の服用
軟性下疳 日本ではみられないが,アフリカでは最も多いSTD。米国での蔓延も報告されている。 軟性下疳菌
(細菌)
4〜7日間 外陰部に潰瘍,リンパ腺のはれ,発熱 抗生物質の服用
B型肝炎 おもに血液を通して感染。キャリア(保菌者)になるのは,母子感染がほとんどだが,セックスでも感染する。 B型ウイルス 50〜180日間 無症状
急性肝炎の場合,かぜに似た症状や食欲不振,吐き気,黄疸などの症状が出る。
安静

※表の右側が切れている場合は2本指で横スクロールできます。

STDはどのように感染するのでしょう

多くのSTDは
  (1)セックスによる感染
  (2)血液による感染
  (3)母子感染

この3つが感染のルートですが,セックスによる感染が大部分を占めています。

性器と性器の接触だけでなく,口腔と性器の接触(口腔性交)や性器と肛門の接触(肛門性交)でもうつりますし,まれに体液のみの接触でもうつります。
また,クラミジアや淋菌のように,眼に感染する場合もあります。
STDの多くは,症状がほとんど現れないため,知らず知らずのうちに感染している場合もあります。
ほとんどのSTDは早期に発見すれば,治療によって完治することができます。
でも,治療せず放っておくと不妊症や失明など重い症状を引き起こす可能性があります。
これは男女ともにいえることです。

STDに感染すると赤ちゃんにも影響が…
妊娠中の女性がSTDに感染すると,流産や早産の危険が高まります。また赤ちゃんに感染すると,結膜炎,肺炎,ときには死につながることもあります。
妊娠を希望している人や妊婦はSTDの検査を受け,もし感染していたら治療と同時に,赤ちゃんへの感染を防ぐ方法をとることが必要です。

一回のセックスでSTDに感染する確率は,淋病では50%,梅毒では15〜30%になるなど,感染力が強いものもあります。

STDに感染していると,エイズ感染確率も数倍アップするといわれています。

一方,HIV感染によって免疫力が低下していると,他の性感染症も治りにくくなるという,重要な相互作用があるのです。

早期発見は個人においては早期治療、社会においては感染の拡大防止に結びつくので、HIV抗体検査・相談の機会を積極的に利用してください。

                                                                (エイズ動向委員会報告)

主要性感染症患者(エイズを除く)の年次推移

西暦 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011
性器クラミジア感染症 25,033 37,028 40,836 43,766 41,945 38,155 35,057 32,112 29,939 28,398 26,045 26,315 25,682
淋菌感染症 11,847 16,926 20,662 21,921 20,697 17,426 15,002 12,468 11,157 10,218 9,285 10,327 10,247
性器ヘルペスウイルス感染症 6,566 8,946 9,314 9,666 9,832 9,777 10,258 10,447 9,223 8,292 7,760 8,420 8,240
尖形コンジローマ 3,190 4,553 5,178 5,701 6,253 6,570 6,793 6,420 6,197 5,919 5,270 5,252 5,219
合計(人) 46,636 103,138 75,990 59,425 51,250 66,028 67,110 50,447 56,516 52,827 48,360 50,314 49,388

※表の右側が切れている場合は2本指で横スクロールします。

グラフ:主要感染患者(エイズを除く)の年次推移

■疾患別情報

各疾患について詳しく説明している国立感染症研究所のページにリンクします。

性器クラミジア感染症

尖圭コンジローマ

淋菌感染症

性器ヘルペスウイルス感染症

梅毒

■STDの予防法

感染の理由で一番多いのが,セックスによる感染です。
でも,セックスによる感染は,自分の行動次第で予防することが可能です。

※STDに感染していると,エイズ感染確率も数倍アップするといわれています※

少しでも不安があったら…

→早期発見,早期治療が第一!

もしSTDに感染していたら…

自分の体を守るのは、自分の行動にかかっています!

STDはセックスの際に予防しなければ,誰もが感染の可能性をもっています。
STDを防ぐには,「性」に対して正しい知識を身につけ,「セーファーセックス(より安全なセックス)」 を守ること。
これは,自分でできる第一の予防方法であり,今すぐ始められることです。

STDは一人ひとりの心がけで予防できるものなのです。
自分の大切な人,そして自分自身を守るために,STDについて,しっかり考えてみましょう!!

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